年取ってからのウォーキングは健康よりボケ防止のほうに意味がある

歩けば健康になる。

というのは嘘ではありませんが、歳を取れば取るほどウォーキングの健康効果は下がります。

老後の健康のためにウォーキングだけやっていても大した効果はない

なぜなら負荷が軽いため、衰えていく筋肉や血管、関節の柔軟性などの老化具合に負けるからです。

なんだかんだ、年取っても「ある程度つらい」負荷の運動をしないと同世代よりハッキリと若くいることは不可能です。

めちゃくちゃ歩くなら別です。ちょっと散歩程度ならイマイチ。

じゃあ年取ってからのウォーキングって意味あるのか?

というとあります。

ウォーキングは年寄り独特の閉鎖感を予防できるというメリットがあります。

つまり頑固になったり、卑屈になったり、自暴自棄になったりを防ぐ効果があります。

歳を取るとは刺激がどんどん減っていく

年寄りって頑固になりがち。

これ脳が老化しているのかどうか知りませんが、生活原因でいうと「刺激」が極端に減るからです。

刺激というのは主に「知らなかったこと」です。

知らなかったことというのは何も知識レベルに限りません。

見たことないドラマを見るのも刺激です。内容知らなかったんですから。

ところが歳を取るとこういった刺激が極端に減っていきます。

人は刺激がないと能力を退化させる

人類は過去に持っていた筋肉の部位や機能があります。使わなくなったので退化したのです。

例えば耳を動かす筋肉は使わなくなったので退化しているため、野生の動物みたいにピクピク容易に動かしたり向きを変えたりはできません。

このように人は「使う=刺激」がないと退化します。使わないものを捨てる日常生活と同じです。

歳を取るととにかく若いときより生活から得られる刺激が減ります。

安定した生活は裏返せば刺激がない生活です。

何も感じない=感じる力が減る=ボケやすい

刺激が減るということは、刺激を感じる器官が退化するというわけです。

実際に生きている間に退化しませんが衰えます。

全く人と話さない生活を何年も送ると、いざ人と話そうとするときにうまく言葉が出て来きません。これも一種の退化です。

何も刺激がない生活を送ると、当然脳と心への刺激が減ります。

こう考えます。

刺激がないなら刺激を受け止める、活かす準備はやめようって。そんな努力は無駄だから。

これが脳や心の気持ちです。

つまりボケるリスクが高まりますね。

歳を取ると刺激が減る理由はいっぱいある

働かなくていい

元気なお年寄りって仕事している人が結構多いですよね。

若いときって仕事はやめたいものですが、やめたいと思う辛さが刺激となっています。

また給料がもらえたら何しよう!と考える喜びの刺激も機会がなくなります。

移動距離・行動範囲が減る

歳を取ると用事が減ります。

レジャーに行くこともほとんどなくなります。

何もかも身近で済ませようとするため移動距離、行動範囲が減ります。

いつも同じ風景。いつも同じ出来事。

刺激ありませんよね。

同じものしか食べなくなる

若い子は食に関して関心があります。

「新しいお店ができたから行ってみたい!」

「TVで見た冷凍食品買ってきた!」

とか。

でも年寄りは基本こういう欲求が出ません。

決まり決まったものを繰り返し食べがち。食に冒険しなくなります。

まあこれは若い時からの性格もありますけどね。

人間関係が減る

あいつ鬱陶しいわぁ!!

と憤慨するのも刺激です。ストレスも刺激の一種です。続くと良くないけど良薬口に苦しみたいなもん。

いい人間関係は当然いい刺激です。

でも歳を取ると行動範囲が狭くなることで他人と会話する機会が減ります。

さらに同世代が死んでいくので勝手に周りから人が減ります。

ウォーキングは刺激がたくさん生まれる

ウォーキングは刺激がたくさん生まれます。

まず家の中じゃありません。その時点で刺激です。

  • 人、車、犬や猫に遭遇
  • 風の音。気温。虫の声。子供の声。自転車のチリンチリン
  • 以前あったお店がなくなった、新しいお店ができた

歩くだけで様々な刺激を受けることができます。

小さな刺激も脳を心を活性化させて若くしてくれる

老後の健康のために、というと「何か頑張らないといけない」と思う人が多いでしょう。

しかし実際は、頑張らないといけないのは肉体だけであり、頭や心などを若くキープするのにそんな努力は求められまあせん。

先ほどのような刺激が毎日あればいいです。

とにかく同じことがループしなければ、脳も心も刺激を受けます。

ウォーキングは誰でも刺激を受けられる→健康効果がある

歩くという運動は、それなりの距離や速度じゃないと明確な健康効果は出ません。

特に歳を取ってからだとなおさら。

でも歩いているだけで若々しいお年寄りはたくさんいます。

これは筋肉や心臓が鍛えられたからというより、ウォーキングによって視覚、聴覚、嗅覚などを通して脳と心が刺激を受けているから。

ウォーキングに技術もクソもありません。誰でもできる。

でも健康効果は高い。素晴らしい。

できるだけ違うルートで歩くと効果的

歩くコースは違うルートを選びましょう。

同じ道だと飽きが来るから。

飽きるということは脳と心への刺激が減りますよね。

危ないルートはダメですが、今日はいつもの角じゃなくて1つ手前を曲がって帰ろうとか。そうすると違う風景が見えるからとても効果的。

転倒防止などは筋トレなどが必要

ただ転倒防止を望むならウォーキングだけだといずれ限界が来ます。

この場合は筋トレなどキツめの負荷が必要。

ウォーキングですごい距離を歩くのは大変。でも筋トレなら数分で効果があります。

どっちも組み合わせると家族に迷惑をかけない体作りができますよ。