自営業のふるさと納税~寄付限度額の計算とコツ

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ふるさと納税は最初関心がありませんでした。

仕組みがピンと来ず、結局は労力に対してリターンがないんじゃないの?という印象があったからです。

しかも説明対象がサラリーマンばっかりで、これ自営業だと寄付限度額が違ってくるんじゃないの?ということもあり遠ざけていました。

でも今となってはふるさと納税愛用者です。2,000円だけの自己負担でいいというのを、本当に実感できたのは実際にやってみてからでした。

自営業者の寄付限度額は完全に予想になってしまう

ふるさと納税の肝は限度額計算です。

サラリーマンやOLと違い、ここが自営業の泣き所。理由は、自営業者なら以下の計算式を見れば分かるはずです。

(住民税の所得割額 ✕ 20%)÷(90% - 所得税率 ✕ 1.021)+ 2,000円

上記計算式が正しいかの検証「ふるさと納税って本当に損しない?という疑問解決

『住民税の所得割額』

こいつが12月31日を終えるまで分からない、確定しないですよね。

『住民税の所得割額』はざっくり言って、経費を差し引いた所得から住民税に関する控除を引いた金額の10%です。だから大晦日まで、その年の所得が確定しないため、ふるさと納税限度額の計算式に当てはめる『住民税の所得割額』が分からない。つまり計算ができないということになります。

12月に慌てない、年間通してふるさと納税するためには?

ふるさと納税は基本的に年末の12月に集中します。

12月になればだいたいの所得売上は分かるので、12月に一気にふるさと納税するならあまり問題はないかもしれません。

ただ12月でも売上が変動したり、損失が発生するようなら限度額を余らせすぎ、逆に払いすぎて素の寄付になってしまう可能性もあります。

生物とかは12月の寒い時期に美味しいのがありますが、ドカッとまとめて来られても冷凍庫に入らなかったり大変。なので、私はできるだけその年のふるさと納税限度額を予想し、一年間で分散してふるさと納税の返礼品を楽しんでいます。

では、そのために必要なことは何なのか?という点について続きます。

住民税の所得割額をなるべく精度よく予想する

住民税の所得割額は、

控除前の所得(確定申告書の9番) - 控除(住民税としての) ✕ 10% - 調整控除(だいたい2,500円のはず。引かなくても大して変わらない)

が計算式。

これを予想するには、

1.その年の所得をできる限り予想して仮確定
2.控除金額を計算

控除は社会保険料や医療費控除が毎年変わりやすいですね。配偶者控除や扶養控除は毎年変わるものじゃないので、前年度の申告書や住民税決定通知書を見れば目安が分かるはずです。

結局は、売上から経費を引いたその年の所得をだいたい予想。そこから住民税の控除を引いて0.1をかける。これでO.K.です。

所得税の課税所得で税率を予想

住民税の所得割が予想できるということは、所得税の課税所得も予想できるというわけです。

確定申告書の26番です。何も控除していない所得(9番・経費と給与所得控除を引いたもの)から、所得税の控除を引いた金額です。

ふるさと納税で実際に寄付した金額 - 2,000円

も所得税の控除なので、ふるさと納税をすることで所得税の税率が下がることがあります。

例えば910万円の課税所得の人が、ふるさと納税を30万円すると課税所得が900万円を下回ります。なので所得税率が33%から23%にダウンします。

この場合は限度額計算の所得税率も当然連動しますので注意。

所得税率が変わるボーダーラインの場合どうなるんだろう?と思い計算しましたが、どっちに転んでもほぼ変わりなしでした。

自営業のふるさと納税寄付限度額の注意点

シミュレーターは古い計算式のものが残っていることもあるので手動計算したほうが確実です。

またサラリーマン向けになっているものもあり、毎月の給料や天引きなどの項目があると自営業には使えまえん。

以下の計算式は誤記があるかもしれないのと、最新の制度の確認のために公のWEBサイトでご確認を。

総務省 ふるさと納税のしくみ

限度額ベースは12月31日までの収入

計算式でふるさと納税の寄付限度額を計算する場合、必ず住民税の所得割額と所得税率の確定が必要です。

(住民税の所得割額 ✕ 20%)÷(90% - 所得税率 ✕ 1.021)+ 2,000円

が計算式。

ふるさと納税は、年度内の収入に応じて、同年の寄付限度額が決まります。

その年の限度額はその年の所得で決まる

平成30年の限度額は、平成30年の収入により決まります。

つまり12月31日までの収入で寄付限度額は変わります。自営業だと毎月の売上なんて変動しまくり。

でもサラリーマン、OLだとこんな心配はいりません。リストラなどで失職する、会社の業績不振でボーナスカットなどがない限り、基本的に収入額は事前に分かります。なのでふるさと納税の限度額は、サラリーマン、OLだと年末を待たずにほぼ確定しています。

自営業は年末の仕事納めまで所得を確定できない

ところが自営業、フリーランスの場合は違います。先程のように、年末まで仕事がどうなるか分からないんです。

極端な話、もし大晦日に1,000万円の収入が発生したら、当然寄付限度額は一気に上がります。逆に1,000万円の損失が出たら限度額は激減するでしょう。

そのため、10月頃に今年は10万円までが限度額だなあと予想していたら、11月、12月の売上が激減して、うわーもう限度額過ぎて寄付してるよ!ということになったり、その逆もあるのです。

寄付はクレジットカードでやるべき

所得が年末まではっきりしない自営業は、クレジットカードで寄付したほうがおすすめ。

なぜなら、一番寄付できるであろう12月になるとクレジットカードじゃないと年度内の寄付扱いにならない自治体が増えるからです。どうしても書類上のやり取りがでてきて時間的に無理が生じます。

クレジットカードの場合は基本的に12月31日まで寄付可能です。でも郵便振替など書類を通して寄付するアナログな方法だと、12月中頃までに締め切り、もっと早い段階でアウトということもあります。

ポイントも付いてさらにお得

またクレジットカードで寄付した場合でもポイントが付くのも理由。

みんな大好き楽天カードやYahoo!カードだと、1万円寄付の度に100円のポイントが付きます。最近は微妙になりましたがライフカードみたいにお誕生日加算ポイントがあるカードなら、誕生月にまとめて寄付するとポイントがいっぱいです。

1%還元のカード(楽天・ヤフーなど)なら10万円寄付で1,000円のポイントなので、お金持ちな人は寄付してお得、ポイントでさらにお得というWチャンスです。なので自営業はもちろんのこと、そうでない人もクレジットカード寄付がお得で便利です。

3回ふるさと納税してきた中で感じたコツ・考え方

1回目のふるさと納税はビビリながらでした。

本当に2,000円負担?計算あってる?

ということで、弾き出した限度額、というか自営業の場合は限度額予想ですね。これの80%にも満たない寄付でやめました。

でも本当に自己負担2,000円でした。なので限度額は超えていなかったのです。

これで味をしめて次の年から限度額一杯を目指して攻めることに。ただそれでも、自営業は正確な金額を出しづらい問題があります。

限度額100%は目指さない。80%で上出来と考える

結局のところ、12月の売上によって寄付限度額が左右されます。業種によっては本当にその年の所得が分かりづらいと思います。

例えば年末商戦がかき入れ時の販売業だと、その年の商品や景気、ライバル店などによって毎年安定した数字にならないでしょう。

となると、ある程度の真ん中をとっての収入予想を立てるしかありません。

「ああ、もっと寄付できて美味しいものゲットできたのに~」と後悔することもあるでしょうが、別に自分の懐からお金が出ていく損ではありません。

逆に収入を多めに見積もってしまい足が出てしまった場合は、財布からお金を出して割に合わない商品を購入する実質的な損になります。それでも寄付は寄付なので損という概念はおかしいのですが。

だから100%を目指さないようにしています。まあもらえる商品がもっとあったはず、という観点では「損をした」とも言えますが、実質的なお財布の中身で考えて、無理に限度額を狙わない。あくまで寄付活動のボーナスとして気楽に考えています。

ただ、売上や損失が毎年安定しているような業種なら、限界を攻められますけどね。

大晦日の寄付は間に合わない確率が高いので避ける

これ、実際に私がやらかしたのです。

寄付金限度額100%にこだわっていた時期なのですが、本当に所得が確定したのが12月30日だったんです。

それでようやく確定。

まあ振り返ってみれば、限度額に影響する金額じゃなかったので無視して良かったのです。でも、年末のせいかおかしなテンションになっており、ギリギリまで攻めるチキンレース状態。俺は限界まで寄付するぜ!という感じだったのです。

本当は30日に済ませるつもりが、美味しい特産品を吟味していたら30日で枠を使い切れずに大晦日に持ち越し。でも大晦日は昼から飲み会があって、4軒くらい回って帰宅したのが夜10時過ぎでした。

さあ今年最後の大仕事はふるさと納税100%完走やで!と、商品を相変わらず吟味していきます。

でも時間が迫ってきて、もう何に申し込んだらいいのか分からなくなりました。

そこで、数年間持ち越せるポイント式の自治体に残りの金額をドカッと寄付することにしました。そうすれば年内の寄付になるし、後から商品を選べばいいしまあまあかな?と。

ところがですよ。

11時40分くらいになると、サイトが重くなってエラー起きまくり。どうやら駆け込みで寄付する人が多くパンクしてしまったようです。そしてクレジットカードの画面に行かずにゴ~ン!と除夜の鐘が鳴り響きました。

なんという虚しい年明けでしょう。

結構な金額を余らせてしまったのです。

なので、自営業の人は遅くとも30日までには寄付を終了しておいたほうがいいでしょう。ギリギリはダメなんです。ギリギリは。

もう返礼品なんて何を貰えばいいか分からん!となったら、ポイントに換算しておけるところに寄付です。例えばJTBのふるぽ。ここなら色んな自治体に、後でゆっくりと返礼品申請ができます。

ふるさと納税の仕組みを理解しておけば焦らず楽しい

当初は12月に集中してやっていたのですが、あれをもらおう、いやこっちのほうが得だ、こんなのもある……と、返礼品の見繕いにかなり時間が取られます。

そして、12月の間も売上があったり経費がかかったりするので、まるで株価か為替みたいに寄付限度額が変動します。

それを気にしながら返礼品の模索。

正直言って神経使うは疲れるはで大変です。仕事もあるのに、ふるさと納税が仕事みたいに時間が取られます。家に返ってもふるさと納税。昼間もふるさと納税じゃ何の仕事をしているのか分からないですよね。

こういうのがあって、より余裕をもってふるさと納税しようと考えたわけです。

とにかく、自営業にとってのふるさと納税は、その年の所得がいくらになるか?という一点です。

予想がつくならそれで問題解決です。

予想がつくということは、サラリーマン等と変わりないからです。

また12月にしかふるさと納税しないという人も、慌ただしくなったり、12月と1月に集中して返礼品が届くなど気にならなければ特に問題ないかと。

ただ年明けしてからの1ヶ月や数ヶ月限定受付の返礼品などもあるので、ふるさと納税を目一杯楽しむなら12月だけというのはもったいない気もしますね。

共通しているのは、別にふるさと納税しなくても実質的な損はしていないということ。確かにもらえるものがもらえなかったというのは損かもしれませんが、あまりそこにこだわって時間を使うほうが無駄だと思います。特にあれもこれも自分でやらないといけない自営業者は。

最初は私もこだわりすぎて疲れましたしね。

ふるさと納税って本当に損しない?という疑問解決

上記のように、ふるさと納税で損しないということを明確に理解できてからは余裕が出ました。いまいち理解できていない人は、12月になって焦ってわけわからなくなるので、ある程度の知識は持っておいたほうがスムーズですね。

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